2019年3月に読んだ本を振り返る

投稿してなかったので遡ってエントリ。9作品。

テヘランからきた男 西田厚聰と東芝壊滅は読んでいて辛かった。東京マラソン応援, 読書 - テノニッキ (@hideack 's diary)にも書いたけれども外部の会社からの常駐の様な形で関わらせてもらったご縁の範囲ではあったけれども本当に残念でならない。


hideackの本棚 - 2019年03月 (9作品)
壇蜜ダイアリー
壇蜜ダイアリー
壇蜜
読了日:03月10日


WEB+DB PRESS Vol.109
WEB+DB PRESS Vol.109
佐藤歩
読了日:03月10日


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手帳と日本人, 卒業ソング

午前中は定例の安住紳一郎の日曜天国を聴いた後、外出。卒業式ソングが世代によって大きく分かれるという話題がツボだった。「蛍の光」世代、「旅立ちの日に」世代など。

昼から読書、手帳と日本人―私たちはいつから予定を管理してきたか (NHK出版新書 570)読了。タイトルで選んだ本だったのだけれども、そもそも手帳というものが産まれた歴史から日本における時間の考え方や元号に関する話題まで幅広く書かれていてイントロダクションから興味深かった。企業でかつてバブル崩壊まで配布されていた年玉手帳(ねんぎょくてちょう)から著者が書く神社系手帳*1に至るまでの過程などもかかれていて面白い。
googleカレンダーの様なクラウド上で管理され、各種端末と同期したり他人とも場合によって同期されるシステムで定められる時間と独立した時間を手書きの手帳で確立させたいのではという著者の説は読んでてなるほどと思った。干渉されない自分の時間の流れの世界を設けたい現れなのかもしれない。

晩ごはんを作って、水曜どうでしょうの再放送を見て、今日も一日が終了。

*1:著者が定めた手帳でありながらその存在が神社の様に扱われているもの。ビジネスなどによって成果を出している人によって作られた手帳

東京マラソン応援, 読書

今日は朝から東京マラソンに応援へいく。GMOアスリーツの下田選手は自分が勤務しているGMOペパボで一緒に働いているので一層応援いも熱が入る。
3年連続くらいで応援に来ているのだけれども今年はあいにくの雨であった。
これまで雨天での応援は経験したことがなかったのだけれども、走者の方にとっては一層悪いコンディションだったのではないだろうか。
radikoで中継を聞きつつ応援をして、ラジオで無事ゴールを確認して午後から諸用のため離脱。

ラソンの会場に移動するまでの電車の中で「テヘランからきた男 西田厚聰と東芝壊滅」を読む。
終盤に向けてのボタンのかけ違えと社会状況の変化とが重なって何故もこうなってしまったのかと読みながらいろいろと考えてしまった。個人的に思い入れがある会社だっただけに切ない。

気温が低いので晩ごはんに蒸し鍋を作る。蒸し鍋、蒸し器さえあれば野菜を切りウインナーや魚、肉を並べひたすら蒸すというシンプルなものなので楽だし美味しいし野菜がたくさん食べられるのでお勧め。

2019年2月に読んだ本を振り返る

2月は6作品。アントフィナンシャル――1匹のアリがつくる新金融エコシステムがボリューミーで読むのに時間がかかってしまった。
読んだときのメモは以下のエントリ参照。


hideackの本棚 - 2019年02月 (6作品)
仕事論
仕事論
藤村忠寿
読了日:02月19日
評価4


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アントフィナンシャル―1匹のアリがつくる新金融エコシステム, イカ大根を作る

10時からお約束の安住紳一郎の日曜天国を聞く。オープニングトークの時間が短くでtwitterのタイムラインがざわざわしているのを眺めるとみんなよく聞いてるなとおもったものの自分も毎週よく聞いてる。
リスナーの方からお便りで「中学校のころに聞いていた日曜天国がまだ放送されていて...」という内容があり、そうかもうそんなに時間が過ぎたのかと思った。*1

ラジオを聞きながら本を読む。『アントフィナンシャル――1匹のアリがつくる新金融エコシステム』読了。この本は読んでよかった。

マーのいう「インターネットの発想」とは、自己中心的な発想から他社中心の発想へとシフトすることであり、開放性、透明性、共有制を確保して、責任を引き受けることを意味する。
(p.255, 第6章 1匹のアリが作る新金融エコシステム

端的にまとめられていた。また付箋をつけたところは別でまとめるつもり。

自分のGithubリポジトリ眺めていたらSlack眺めるくんことslack-cli-streamのAlertsに使っているパッケージに依存しているものについて表示がでていたので、警告どおり対応する。
Githubから案内された様にpackage.jsonを修正してPull request作って素朴にマージするだけの業。大したことはやっていない。とはいえこういうのだけでもやり続けておきたいと思ってるけどもいつまで続けられるか。

午後から散歩にでる。本屋にいって棚を眺める。水曜どうでしょうのディレクター陣が書いた本「仕事論」が棚に並んでいたので購入。最近Kindleで本を読むケースが増えているのだけれども、やはり隔週くらいで本屋を回ると新しい発見やKindleでまだ出ていないから一旦購入を後回しにしていた本を見つけられて購入できるのが嬉しいのでやっぱり物理的な本を求めてしまう。

ついでにスーパーの魚売り場にイカがあったので下処理だけしてもらって買って帰る。大根と煮るぞ。日本酒は熱燗にするぞ。などと思いながら散歩から帰るのが楽しいのだけれどもこの楽しみ方どうもなかなか人に伝わりにくいということも最近わかってきた。作ったイカ大根をつまみながらテレビを眺め、再放送の水曜どうでしょうを笑いながら眺めて一日が終わっていく。

*1:2005年4月放送開始の番組である

参拝, 世界最高のチーム グーグル流 – 徒然日記

午前中、お参りへ。昨年護摩木を収めた社へお礼参りと新しい護摩木を収めにいってきた。朝早く行くと意外と空いていてよかった。交通安全のお祓いを受ける車が次々に駐車場に入り30分毎に呼び出されるときに「10時30分から受付の○○殿、□□殿、△△殿 ... 」といった形で敬称「殿」で呼ばれる光景をはじめて目にした気がする。

お昼ご飯を買って帰宅し、雑に付箋をつけていた以下の本を読み直し。

世界最高のチーム グーグル流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法

付箋をつけられたところを抜粋。

チーム及びマネジャーが必要な理由として以下の通り書かれていた。

チームのダイバシティ(多様性)による集合知なしに、大きな成果は上げられないからです
(p.101)

多様性による集合知を作るために自分がいるのだなというのは改めて。

グーグルのチームマネジャーももちろんプレイング・マネジャーです。そして日本の会社のマネジャーに負けないくらい忙しい。
ただ決定的に違うのは、「チームのメンバーと同じ業務をしていない」
(p.184)

胸が痛い*1。やるべきことは以下に書かれたことだと思う。

リーダーシップで大事なのは「Lead by example」前例をつくって自分が手本となっていくという考え方です。
まず自分が新たな道に踏み出さなければ、そのあとを追うサポーターは出てきません。
(p.195)

気持ちとしては持っていたが改めて意識した。

p.173に能力x意欲(skill x will) でのマトリックスがあるのだけれども、これはシンプルにまとめられていてチームマネジメントされている方が無意識に備えているところだと思うけれども、明示的にマトリクス眺めると認識しやすいので特に今、チームマネジメントされている方は一読してみてよいと思う。

また、終盤ギャングマネージャーに関する記載があって、自らがそちらの方向に向かわない様に自戒した。
自分がやるべきは「みんなで幸せになろうよ」の世界の実現。

本全体の読後感として読みやすいところもあるし、理解しやすい構成建てなので新たにマネジメントにチャレンジすることになった方だったり、いまいまマネジメントされてる方で俯瞰して見直したいと思っている方向けの本だと思うのでまだ読んだこと無い方には是非お薦めしたいと思った。

*1:大体、この手の組織論の本を読むと大抵胸が痛いことが多い。

徒然日記

お正月休みも終了。ひたすら本を読んで一日を過ごす。

晩ごはんにぶり大根を作ってご飯をたくさん食べて寝る。どうも喉の調子が良くない。年始早々なのに。

2018年12月に読んだ本を振り返る

12月は11作品。

メルカリ 希代のスタートアップ、野心と焦りと挑戦の5年間 より。
メルカリではなくミクシィでの経験を書かれた箇所での一文。

社員がプロダクトを愛し、プロダクトと会社を同一視する。
こうした関係は平時にはさらに大きな成功に向けた好循環の基盤となるが、成長が止まるともろさを露呈した。
過剰ともいえる愛情は失望へと転じやすい。

同一視のメリットは気づいていたのだけれども一方でのデメリットについて腑に落ちた。

メモの魔力 The Magic of Memos (NewsPicks Book)より。

「ファクト」を書きっぱなしにしておいては、そこからは何も生まれません。
必ず一度自分が書いた -- 少なからず「興味深い」と感じて、世界から自分が切り取った -- ファクトをどこかで振り返ってそこからの気づきを「抽象化」する。そして、アクションに「転用」する。

2017年からとことんメモを書き出す様にしているものの、「抽象化」と「転用」が自分はまだ甘いなとこの本を読んだ感じたので今年はもっと「抽象化」ができる様に、そしてそこから「転用」できる様にしていきたい。

さて、2018年も終わったということでブクログで立てた読書目標であるが、目標に対して未達で終わってしまった。

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数を読めばよいという訳ではないと思いつつも、結果としてインプット量に比例するものだと思っているので今年はもう少しコンスタントに本を読める様に。特に通勤時間の活用はもう少し上手にしていこうかなと思う。ということで、目標は2019年も引き続き130冊で。


hideackの本棚 - 2018年12月 (11作品)
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2018年11月に読んだ本を振り返る

11月は9作品。

デザインが日本を変える 日本人の美意識を取り戻す (光文社新書)マツダの常務執行役員(デザイン・ブランドスタイル担当) の方の本。マツダ車のデザインの魅力はこういった考え方から生まれるのかと知る一方。組織が大きく変化したときの苦労がありのまま書かれていた。中から抜粋。

第2章 言葉論から。デザイン本部長を引き継いだ直後に無記名のアンケートで前任者とのやり方の違いからの不安感等々の意見を垣間見たときのトピック。

ドン底まで落ちた末にわかったのは、人に何かを伝えるには明確なものを提示しなければダメだということだった。結局のところ話す相手はデザイナー、いくら口で細かく説明しても「こういうカタチです」という現物がなければ何ひとつ伝わらない。抽象ではなく具象を差し出さないと、相手はこちらのイメージを理解できない。つまり〝カタチによるメッセージ〟――私に必要なのは、まずはそれだったのだ。

第4章 組織論から。

私は人を動かすための一番強力な手段は、その人を感動させることだと考える。まずは自分が感動した上で、仲間にも同じ感動を味わってもらう。頭で理解させるより心を動かした方がメッセージのインパクトははるかに強くなるし、長く記憶に留まり続ける。私は感動ほど人を動かすプロモーター(促進剤)はないし、すべての人を結ぶ力学は理屈ではなく感動だと思うのだ。

決断=実行。今も時々読み返す。先日のブログエントリ参照。

2018年ももう少しで終わる。読めるだけいろいろと本を読みたい。


hideackの本棚 - 2018年11月 (9作品)
店は生き残れるか


雨の匂いのする夜に


決断=実行
決断=実行
落合博満
読了日:11月17日


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落合博満の新刊を読んだ

中日ドラゴンズの監督、落合博満の新刊が出たので買って読んでみた。前著も読んだのだけれどもスポーツの監督の組織論は参考になることが多いので読むことが多い。

いくつか文中より抜粋。

トップさえしっかりしていれば、ピラミッド全体はまずまず安定する。そして、一つひとつの小さなピラミッドも、その中のトップがしっかりしていれば、ある程度成果は上げられるはずだ。

フラットな組織の議論もあるけれども、いまいま何らかのヒエラルキーが存在する組織のほうが多いことを考えると上の小さいピラミッドの考え方は自然だなと思った。

何をやっても思い通りに運ばない時、あるいは満足できる成果を上げつつも、もうワンランク上の結果を残したいと考えている時こそ、基本の基本は何なのかをはっきりと意識すべきだ。また、基本の基本から取り組んでみるのが、自分を、自分のチームを進化させる第一歩ではないかと考えている。

基本に戻ると声を上げていながらそれは本当に基本か?と一度考えるというところをバントを想定した守備練習を例に書かれていてなるほど感と例によって耳が痛い。

アドバイスを受けて試せば何でも身につくのなら、世の中は成功者ばかりになってしまう。成功する人間とは、素質に恵まれていたり、センスに溢れたりしているわけではない。何度失敗しても、「俺には野球しかないんだ」とあれこれ考え続け、時間をかけて成長してきた執念深い人間だ。

最終的には考え続けることと、まずはアドバイスを素直に受け入れ、それを試し、うまくいかなかったとしてもその過程を改めて考えることの重要性に関してはなるほど感あった。

最後に書いてあった一文、三冠王を取ったプロ野球選手であり8年間球団の監督を続けた人の言葉はやはり重い。

どんなに偉くなっても人生は一度きり。一夜明ければ、今日は過去になってしまう。ならば、後悔のないように生きていくのが幸せなのではないだろうか。