宇佐美潤祐著「ユニクロの戦略」読了。
ブクログ本棚を「ユニクロ」で検索すると6冊目のユニクロ本だった。
以下、マークアップした部分を中心に読後メモ。
読後メモ
パーパス・ドリブンが起点
- 「服を変え、常識を変え、世界を変えていく」を北極星に据え、個別戦略をその実現手段として配置する発想。
- 目的→手段(戦略)→実行の順で一貫性を担保。利益は“結果”として後からついてくるという態度。
自己強化ループという設計
- 商品・DX・国内営業・海外・サステナビリティ・人材の各戦略が相互作用して強化されるストーリーを明示。
- ループは投資余力を生み、次の変革資金になり、螺旋的に高度化していく。
計画1割・実行9割
- 「やって、考えて、修正する」を前提にスピードを最優先。
- 失敗は即時修正・撤退を織り込む運用設計。アジャイルが経営の標準動作。
「大きな服」を着せる人材戦略
- 能力より一回り大きい役割を先に与え、役割に合わせて成長させる。
- 若手の提案→即実行を許容し、学習の速度を組織に内蔵させる。
グローバルワン・全員経営(フラクタル組織)
- どの階層でも同じ経営原理が働く“相似形”の組織を志向。
- 標準化90%+現地適応10%の“90対10”で再現性とローカライズを両立。
商品戦略=未充足ニーズ×規模の経済
- LifeWear/MADE FOR ALLの思想で、性別・国籍を超える機能価値を大量生産にのせる。
- 大量化で原価を下げ、品質と価格を両立させる“王道の強さ”。
DX=情報製造小売業(有明プロジェクト)
- 「作らない・運ばない・売らない」を是とし、VOC×AIで“欲しい時に欲しい量”を実現。
- 供給安定の失敗知から在庫・需給・SCMをデータで制御し、商品開発の精度も上げる。
国内営業=究極の個店経営
- 店舗現場の解像度で需要に合わせる“面の最適化”が、一店当たりの伸びを作る。
- 中央の標準と現場の最適をつなぐ運用が、ループの“地力”になる。
海外戦略=ネットワーク型連携
- 国・地域に差別化役割を持たせ、相互補完で全体のスケールメリットを最大化。
- 「何者で、現地に何の良いことをもたらすか」をまず示す(共感の設計)。
サステナビリティ=トレードオン
- 環境・社会価値はコストではなく競争力源泉へ。パーパスと利益を同時に駆動。
- “凡事徹底”で日々の積み上げが将来の大型目標(5兆→10兆)につながる。
大企業病への処方
- 過去の成功=経路依存を断ち、新規探索に資源を張る。“3倍の法則”で思考の枠を壊す。
- コダック/富士の対比に学ぶ:技術の再定義と事業ポートフォリオの大胆転換。
リーダーの4つの力(成果=約束を守る)
- 変革する力/儲ける力(=顧客を喜ばせる力)/チームをつくる力/理想を追求する力。
- 執行役員自らが教育の責任者となる“教えるリーダー”の組織文化。
自分の実務への持ち帰り
- まずパーパス→ビジョン→戦略→実行の連結を“線”で描き、部門間のタコツボを解消。
- 「計画1割・実行9割」を明文化し、撤退・修正の基準も事前にルール化。
- VOC→開発→供給→販売のデータ循環を一気通貫で設計し、学習速度を“仕組み化”。
日々の“凡事徹底”を、パーパス起点の自己強化ループに接続できるかが分岐点だと感じた。
計画を磨くより、実行して学ぶ速度を組織の標準にすること。
(Visited 18 times, 1 visits today)
