中村陽二「インサイト中心の成長戦略」読了 – 2025年8月13日

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インサイト中心の成長戦略 上場企業創業者から学ぶ事業創出の実践論」読了。

以下、マークアップした部分を中心に読後メモ。

読後メモ

事業領域選定と能力の距離

  • 新規事業は自社能力との距離感を正しく測ることが出発点。近傍領域が基本だが、飛び地への挑戦も状況によっては妥当。その際は「弱いが必要だから行く」というストーリーを持つことが重要。
  • 「点」の技術や特許は参入のきっかけにはなっても競争力の源泉にはならない。マーケ・営業・企画・製造・マネジメントといった基幹能力の優位性が必須。

インサイトの発見と活用

  • 成長戦略の中核はインサイト。顧客や先行者との高頻度な対話を通じて発見する。
  • インサイトは少数派の「当人の偏見」だからこそ価値があり、万人向けに説明可能なものは競争優位になりにくい。
  • 「売れている理由」を顧客インサイト/先行者インサイトの視点で言語化する鍛錬が、発見能力を磨く近道。

実行と機動力

  • 戦略策定と事業立ち上げは同時進行で進め、顧客や協業先への直接プレゼンとフィードバックを重ねる。
  • 機動的に動ける体制を確保し、事業リーダーは前線で顧客・市場と向き合い続ける。権限と信頼を集中させ、社内説明や稟議に時間を奪われない状態を作る。

模倣から始まる戦略

  • 儲かっている事例の模倣から入り、運営過程で能力を獲得しつつインサイトを磨き上げる戦法は有効。ただし即収益は難しく、トップの意思と継続力が前提。
  • 成功例インタビューの「美談」には注意。真の理由は実務的かつ地味な行動に宿ることが多い。

営業・販売の徹底

  • 10件アポで1件成約なら上出来。ネガティブ反応は当たり前と捉え、修正と再挑戦を繰り返す。
  • 仲間集めよりもまず販売実績。結果があれば自然と人は集まる。

事業リーダーの要件

  • 最大の必須要件は「長期的に本気でやり抜く熱意」。不確実性と失敗を受け入れ、課題を生み出し続け解決に動く姿勢。
  • 他者の力を借りることも重要な能力。外部の知見やネットワークを柔軟に活用する。

事業創出はフレームワークの埋め込み作業ではなく、現場でインサイトを発見し、機動的に戦略へ落とし込み、前線で実行し続ける営みだと強く感じた。特に「弱いが必要だから行く」という飛び地戦略や、模倣を起点に能力獲得を進める姿勢は、理屈よりも覚悟と継続力が試される。
改めて必要なのは方法論以上に「やり抜く人」だと痛感した。

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