僕はこう考えてマネジメント職に就いている (Pepabo Managers Advent Calendar 2022 5日目)

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このエントリはPepabo Managers Advent Calendar 2022の5日目です。
昨日は技術部マネージャー とらさんによる「スポーツジムに通う技術」でした。ジムに通う習慣を作るための仕組み化の話からSRE募集につながっててさすがだなと思いました...!


さて、このアドベントカレンダーはPepabo Managers Advent Calendar 2022ということで、GMOペパボ株式会社に所属するマネジメント職のメンバーで毎日更新されています。

私は2011年にGMOペパボ株式会社(当時は株式会社paperboy&co.)にWebエンジニアとして入社し、2015年1月からサブマネージャーとして管理職の一歩を踏み出したのが自分自身のマネジメント経験の始まりになります。

自分自身のキャリアとしても元来はエンジニアとしてキャリアパスを積み重ねていくつもりでいたのですが様々な縁があり、いま現在はネットショップ作成サービスであるカラーミーショップを中心に運営するEC事業部とオリジナルグッズ作成・販売サービスであるSUZURIを中心として運営するSUZURI事業部の2事業部で兼任の形で部長職を担っています。

2015年から6年数ヶ月の間にも、担うマネジメント対象の規模感、組織規模も年々大きくなっていく中で、まだ未熟なところも多いもののこれまでの経験や上司からマネジメントスタイルとして教わってきたこと、いろいろなマネジメントに関する書籍や情報を取り入れていくなかで少しずつ自分なりの考え方が固まりつつあり、またそういった考え方を社内でお話する機会も増えてきたので一度「何を役割として考えて自分がマネジメント職についているか」を書いてみることにしました。

  • いまはマネジメント職ではないが興味がある
  • マネジメントを担い始めたばかりだが色々なマネジメントスタイルを知りたい

といった方々へ、一企業でマネジメント職を担っている者の考え方としてお伝えできればと思っています。

なお、ここでのマネジメント職は弊職が担っている様なインターネットサービスの事業責任を持つ様な方だけではなく、専門職マネジメント(いわゆる弊社で定義しているエンジニアリングリードやデザインリード等)も含めた広い視野でのマネジメント職の方に対しても同じ視点で自分は捉えているため、専門職マネジメントラインの方の考え方の一助にもなれば嬉しいです。

何を役割と意識してマネジメント職についているか

さて、自分がGMOペパボ株式会社という組織でマネジメント職を担っているときに意識している役割は大きく2つあります。

1. 目標達成 (組織の成果に責任をもつ)

よく知られている定義としてマネジメントとは「組織をして成果を上げさせるための道具、機能、機関」と言われており、いわゆる「役割」であり、この定義に基づいた場合、マネージャーとは「マネジメントを実行し組織の成果に責任を持つ者」なります。

しばしマネジメント職の役割をヒューマンマネジメントが主の様に捉えられているケースを見聞きすることもあるのですが、求められているのは組織を介して成果を出すことであり、勤怠管理や人事評価に関しても目的達成を行うための一手段として認識して取り組まなければならないと思っています。
一見、当たり前のことの様なのですが何度も意識しています。担うべきは組織として出す成果から得る定めていた目標の達成です。

2. 一緒に働いている人のために尽くす

何のために自分がマネジメント職についているのかと問われたときに先の目標達成と同列で意識しているのは見出しに書いた「一緒に働いている人のために尽くす」になります。具体的にそれは何を意識しての行動かというと一緒に働いてくれているすべての人のモチベーションを支えフックアップし、より高いパフォーマンスを発揮頂くために尽くすこともマネジメント職の役割だと思っています。

そのために意識していることとして、定性的な事項ではあるのですが自分は以下の様なことを心がけ、一緒に働いている人のモチベーションを最大化させる役割を果たしたいと考えています。

  • (1) マネージャーは「ポジティブに振る舞い、話しかけやすい人」で居続けること
  • (2) 自分が専門とする言葉で翻訳すること
  • (3) 一緒に働いている人たち全員が能力を最大に発揮できるために自分ができることは何か常に考えること

(1)は少し定性的なことの様に聞こえますがとても大事だと思っていて、もしかするとネガティブな感情を持った人がマネジメントを行使したとして数字上は目指した結果が作れるかもしれませんが、その結果は「人」によってアウトプットされている以上、ネガティブに振る舞われるよりはポジティブに振る舞ってマネジメントが実行できるマネージャーによる組織からのアウトプットが望ましいと考えています。ごくシンプルにはネガティブな人の元で働くよりは、ポジティブな人の元で働いた方が同じ結果を出すなら楽しくないですか?という考え方です。

また、”話しかけられやすい” というのも大事な要素だと思っていています。ネガティブな事象が発生したとき、あるいは業務の遂行上困ったことが発生したときなどに、まずマネジメントされている方々のもとに情報が集約するためにも、なにかあったら声がけしてもらうことができる様に振る舞うことも大事だと思っていますし、逆にどんな小さなポジティブな話でも知ることができる機会が聞ける様にしておくことも組織運営上を潤滑にしていく上でも大事な要素ではないでしょうか。

マネジメントに携わる方は時間的な制約も多いのが実情ではあると思うのですが、傍から見られた際には余裕がある様にみせたり、ときには演じたりすることも必要なのではないかと自分は考えます。

(2)は端的には “聞いたことを伝言ゲームでそのまま伝えない” になります。自分は会社のダイレクション、事業責任者からのダイレクション、サービスをご利用頂いているユーザー様のご意見 etc… など、自身がを自分が専門とする言葉で翻訳し、且つ意味は崩さずにチームメンバーに伝えることを自分も意識していますし、自分が任命したマネジメント職の方には求めています。

組織の中でも経験や知識、バックグランドが様々な違いがあるメンバーが集まっているときにも、それぞれの人が齟齬無く理解することができる様に翻訳をし、コミュニケーションをすることができれば、よりマネジメントの実行を行う組織の規模を大きくすることができるはずです。

(3)は姿勢の話になります。マネジメントを実行し組織としてのアウトプットを出していくなかで、先に書いたとおり最終的なアウトプットのための実行は自然な流れで実現されるのでもなく、誰が見ても完璧だと思う計画でもなく、「人」によってなされます。ひとりひとりが高いパフォーマンスを継続して発揮するために、どの様にマネジメントするのがよいかをリーダー職は現場の倍考える、マネージャー職、シニアリード職は更にその倍考え、事業部長や副部長は更にその倍考えるくらいの気概で常にありたいと思っています。


自分は上の大きく2点、後者については更に分解し3つのことを自分がマネジメント職として担う役割と理解してその役職に就いています。

組織は一つの「システム」だと理解しています。組織というシステムに人や考え方といった入力を与えることで組織を介し、事業の結果やプロダクト、サービスという形でアウトプットが出力されます。そのアウトプットをマネジメント職の役割を担う者が適切に観測し、フィードバックをかけて再びそのシステムに入力を行うことで持続的な成長を導く。時にそのアウトプットが乱れるときもあると思うのですが、そのときもアウトプットのフィードバックを適切な形で修正しインプットとして再び入力し、また必要に応じて新たな考え方や人をインプットすることで目指すアウトプットを維持していく。これが自分がイメージする「組織をして成果を上げさせるための道具、機能、機関」と呼ばれるマネジメントが果たすべき役割です。

組織を介し最高のアウトプットを作り出すため、これからも自分自身が改めて上の2点を意識してマネジメント職の役割を果たし続けたいと思います。

追伸

「では、あなたは上に書いたこと全部できてるの?」と聞かれると胸が痛くなることもあるのですが、「棚上げ力」もときには必要です。と自分に言い聞かせて、明日のアドベントカレンダーに続きます。

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