Googleの人事トップが書いた本として少し前に話題になっていたのを読めていなかったので今更であるが読んでみた。Web業界で働いた経験があったり現に働いていたり、またスタートアップで勤務されていたりすると、より自身の働いている環境と照らし合わせて読めるかもしれない。
昨年来の自分自身の働き方の変化もあって、第8章に記載されていたUFS(Upward Feedback Survey) というマネージャーへの匿名フィードバックの仕組みが興味深かった。
Googleの人材イノベーション研究所による人々の仕事経験を掘り下げるシンクタンクが導き出したマネージャー自身の成長機会提供のために行われているもので成績・報酬には影響させず、適切なマネージメントスタイルに導くためのものと明確に位置づけされている。
サンプルとして以下の様な9項目が挙げられていた。
- 上司は、私が成績を上げるための実行可能なフィードバックをくれる
- 上司は「マイクロマネジメント」をしない (部下が処理すべき細かいことまで手出ししない)
- 上司は、私をひとりの人間として、思いやりをもって接してくれる
- 上司は、優先事項である結果・成果物にチームを集中させる
- 上司は、自分の上司や上層部から得た関連情報を定期的に知らせてくれる
- 上司は、ここ半年のうちに私のキャリアにかかわる有意義な話し合いをしてくれた
- 上司は、チームの目標を明確に伝えてくれる
- 上司は、私を効率よく監督できるだけの専門知識(例、技術部門ではプログラミング、財務部門では会計) を持っている
- 私は上司を他のグーグラー*1に勧める
もちろんGoogleにおけるマネジメントスタイルに基づくところから導かれた内容ではあると思うのだけれども、こういったフィードバックを率直に受けつつマネジメント力の成長機会を得つつ結果業績等の成果へ反映させていくというやり方は一つあるのかもしれないと思った。
- 作者: ラズロ・ボック,鬼澤 忍,矢羽野 薫
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2015/07/31
- メディア: 単行本
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