「「仕事ができる」とはどういうことか? (宝島社新書)」読了。
最近読み漁っている楠木建先生の本。対談形式。
読後メモ
「仕事」の定義と価値
- 仕事とは「自分以外の誰かのために価値を提供すること」であり、自己完結的な「趣味」とは異なる。
- 顧客は組織の外だけでなく、上司や同僚など、価値を必要とする内部の人間も含まれる。
センスとスキルの違い
- 「役に立つ」はスキル、「意味がある」はセンス。
- スキルは他者に評価されやすく、センスは育ちづらく評価されにくい。
- センスは「育てる」ものではなく「育つ」もの、自らの鍛錬の中で培われる。
分析と統合の関係
- 分析はスキルで可能だが、それだけでは「トンネルの片側」しか掘れない。
- 統合はセンスと直観によるもので、最初に「全体像(出口)」のイメージを持てるかどうかが重要。
ストーリーと思考の順列性
- 仕事ができる人の思考様式は「並列」ではなく「順列的」。
- 要素の組み合わせではなく、順番(配列)に価値がある。
- 戦略や判断は「どの順でやるか」が成果を大きく左右する。
「土俵感」と「断る力」
- センスのある人は、自分の土俵を理解しており、「これは自分の仕事ではない」と見極める力がある。
- 初期は手当たり次第やってもよいが、成長とともに「やらないことを決める」力も必要。
管理職に求められるセンス
- スキルがあるから昇進、ではなく、資源配分や優先順位付けという「センス」が直接的に問われる職位がある。よって、スキルとセンスの断絶も役職間で顕在化する。
ストーリーに基づいた戦略思考
- 「ストーリー」に基づいて戦略を描き、そこにAIやサブスクなどの要素を配置する。
- 飛び道具(技術)よりも、先に構想があることが重要。銀の弾丸はない。
人間性と「意味」の創出
- これからの競争力は「意味の創出」にあり、それには人間性の深い理解が必要。
- 「意味がある」という価値は、データやスキルでは作れない。
好きこそ最大の鍛錬
- 「視る」力は、好きであることによって自然に養われる。
- センスはフィードバックが得づらいが、対象を好きになることで視る力が育つ。
成果への筋道を見失わない
- 仕事は成果につながらなければ意味がない。
- 並列思考(ToDoリスト)に囚われず、「So what?」の問いを常に持ち続ける。
センスとスキル、直観と分析、抽象と具体。二項対立的に捉えられがちな概念を対談形式で本文は進みながら、「仕事ができる」とは何かという問いを丁寧に解きほぐしてくれる一冊だった。いままで自分も社会人として働いてきた中で多くの仕事ができる人とあってきたけれども、共通項は何かと考えたときに、この本を読み終えて感じたのは、自分の「土俵感」を磨きつつ、やるべきことをどう配列するかという順列思考の重要性だなと思った。
センスは教えられないけれど、鍛える道筋は確かにある。
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