「プロ野球の監督は中間管理職である」読了 – 2025年5月8日

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プロ野球の監督は中間管理職である」読了。

著者 : 工藤公康
日本能率協会マネジメントセンター
発売日 : 2024-06-23

著者は監督を絶対的なトップではなく、「上層部と現場をつなぐ調整役」と位置づける。監督の役割は、選手を先頭で引っ張ることではなく、選手が最大限の力を発揮できるように後方から支援し、チーム環境を整えることにあると主張する。そのためには、絶え間ない準備と自己への問いかけが不可欠だという。「これでいいのか?」と自問自答し、自らを改善し続ける姿勢が勝ち続ける組織を生み出すことが必要。加えて、自律的な人材育成には、選手自身の思考力が重要であると指摘されていた。強制的に行動を押しつけるのではなく、選手自身が課題を見つけ、それをクリアするための思考を支える指導が求められる。そのため指導者自身も常に学び、考え続けることが必須である。と。

組織運営においては、目先の成果(短期的目標)と、継続的な成長(長期的目標)の両方をバランスよく管理する必要があり、リーダーが一方的に指示を押し付ければ組織は分断されるため、上下間の歩み寄りを促すコミュニケーションが欠かせない。また、不安が生じた際には具体的行動を取って解消し、積極的に周囲との対話を深め、さらに組織内の混乱を防ぐため、指示系統や組織図に沿ったコミュニケーションを徹底する必要がある。監督(部長)とコーチ(課長)という明確な役割分担を守り、責任を丸投げせず、最終的な結果責任を監督自身が負うことで、組織は円滑に動くと著者はまとめていた。

本書は野球に限定されない、すべての組織に共通するマネジメントの普遍的な原則を明らかにしている。リーダーや管理職に求められる役割と行動を、実体験を通じてわかりやすく伝えている一冊。

以下、マークアップした部分を中心に読後メモ。

読後メモ

監督とは中間管理職である

  • プロ野球の監督は絶対的なトップではなく、実際には上層部と現場の間に立つ「中間管理職」である。
  • 組織の様々な役職や部署の調整役として、常に準備を怠らないことが重要。
  • 監督の仕事は選手を引っ張るのではなく、選手がのびのびとプレーできるよう後方からサポートし、環境を整えることである。

「準備」がリーダーの責務

  • リーダーは「勝たせ続ける」責任があり、そのためには周到な準備が不可欠。
  • 組織内でオープンに議論できる環境を作り、データや根拠を準備することが重要。
  • 常に「これでいいのか?」と自問し、自分自身を改善し続ける必要がある。

思考が行動を生み出す

  • 自主的な思考を持つ選手こそが長期的に成果を出し続ける。
  • 指導者は選手の思考を育てるために、選手が考えていることを理解し、尊重する姿勢が求められる。
  • 「いいからやれ」という強制的な指導では、自律的な行動が育たない。

長期的なチーム作りと短期の成果

  • 一軍の目先の試合に勝つことと、長期的に選手を育成することの両立が求められる。
  • チーム内のすべての階層が目標を共有し、一体感を持って動くことが重要。
  • リーダーが一方的に指示を押し付けると組織がバラバラになる。歩み寄りが必要。

不安の対処法とコミュニケーション

  • 不安は具体的な行動によってのみ解消される。放置すると悪化する。
  • 周囲に不安を伝え、コミュニケーションを通じて解決策を見つけることが重要。
  • 積極的にコミュニケーションを図ることで、「待ち」の姿勢ではなく選手の背景を理解できる環境を作る。

組織を回すための基本的なコミュニケーション

  • 組織図通りのコミュニケーションを守ることで混乱を防ぐ。
  • 技術的な指導や重要なコミュニケーションは、常に中間管理層(コーチ)を交えて行う。
  • 責任を丸投げせず、最終的な結果責任を監督が負うことで、現場が安心して自律的に動ける環境を整える。

冷静さと客観性の重要性

  • コミュニケーションが円滑にいかないときには一旦冷静になることが必要。
  • 噂や曖昧な情報に振り回されず、事実確認を徹底し、冷静かつ客観的に対応することが組織運営の鍵。
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